地域のこと
穏やかな田舎町、小高
iriserの工房がある南相馬市小高区は、福島県北東部の海沿いに面する、自然豊かな地域です。もともとは、小高町という一つの町でしたが、2006年に隣接する自治体と合併し、南相馬市小高区という地名で呼ばれるようになりました。夏は涼しく、冬は雪が少ない、一年を通じて穏やかな気候に恵まれています。
サーフィンと野馬追の舞台として知られている
小高区には、歴史的な遺産や伝統文化が数多く残っており、平安時代に築かれた大悲山の石仏や、千年以上の歴史を持つ相馬野馬追といった伝統行事が、今に受け継がれています。街の中心部には、野馬追の舞台である相馬小高神社があり、梅や桜の名所としても有名です。
また、南相馬の海はサーフィンの聖地として知られ、世界大会が開催されたこともありました。小高の街にもサーフショップがあり、海は小高の人にとって身近な存在でした。
“ゼロ”ではなく、
”マイナス”からのスタート
2011年、小高区は東日本大震災による津波で大きな被害を受けました。そしてさらに追い打ちをかけるように、原発事故が発生し、20キロ圏内に住む小高区の住民約13,000人は避難を余儀なくされました。5年以上もの間、避難指示区域として人が住むことができず、住民がゼロの状況でした。
2016年7月、小高区の大部分に出されていた避難指示が解除されました。その日を境に、少しずつ住民やお店が戻り始め、小高はまた新たなスタートを切りました。
予測不能だからこそ、
無限の可能性を秘めている
小高駅前には、交流センターやコワーキングスペース、ブックカフェなどの施設が新たにオープンし、日常での賑わいを取り戻しつつあります。一度はゼロになった人口も、2021年の1月末には、3758人となり、小高の夜も徐々に明るくなってきました。前例のない苦難を乗り越えてきた小高には、全国から挑戦したい若者が集まり、その挑戦を応援する風土も生まれています。魅力的な人が集い、豊かな文化が根付き、美しい海と山を眺める小高に、ぜひ一度遊びにいらしてください。